葉酸サプリ「エレビット」完全ガイド|妊活〜妊娠期に“いま”意識したい栄養の話
「妊活を始めたら葉酸」「妊娠したら葉酸」——言葉はよく聞くけれど、いつ・どれくらい・なぜ必要なのかは意外と曖昧なままの方も多いかもしれません。
この記事では、妊活〜妊娠期向けサプリとして知られる「エレビット(Elevit)」について、
成分の特徴/向いている人/飲み合わせの注意点を、公的な基準も交えてわかりやすく整理します。
1. そもそも「葉酸」はなぜ大切?
葉酸(ようさん)はビタミンB群の一種で、体内で細胞の生まれ変わりや血液づくりなどに関わる栄養素です。
妊活〜妊娠期に特に注目されるのは、赤ちゃんの「神経管」の形成に関わる重要な時期が、受胎後およそ28日頃と早いから。妊娠に気づく前と重なることもあるため、早めの準備がポイントになります。
「妊娠に気づく前」が勝負:付加的に400µg/日
公的な資料では、以下の方は食事に加えてサプリメント等から付加的に1日400µgの葉酸(通常の食品以外に含まれる葉酸)を摂取することが望ましいとされています。
- 妊娠を計画している女性
- 妊娠の可能性がある女性
- 妊娠初期の女性
2. エレビットはどんなサプリ?
エレビットは、バイエルが販売するプレナタル(妊娠前〜妊娠期向け)サプリで、公式情報では
- 葉酸800µg(1日3粒)
- ビタミン12種+ミネラル6種(合計18種類)
を配合した“マルチビタミンサプリ”とされています。
「なぜ800µg?」について(誤解しやすいポイント)
一般的に、日本の食事摂取基準では付加的に400µg/日が推奨されます。
一方でエレビットは、公式に「MTHFR遺伝子多型などにより、葉酸が不足しやすい人が一定割合いる」という観点から、800µg設計を説明しています。
※MTHFR遺伝子多型は、葉酸を体内で利用する過程に関わる“体質の違い”の一つ。多型があっても、妊活〜妊娠初期には公的機関が推奨する葉酸(folic acid)400µg/日の摂取が基本です。
3. エレビットの栄養成分(公式情報)
エレビット(1日目安量:3粒あたり)の主な栄養素(例)は以下です。
- 葉酸:800µg
- 鉄:21.5mg
- ビタミンC:100mg
- ビタミンD:7.0µg
- ほか、ビタミンB群・ミネラル等を含む(合計18種類)
ポイント:妊活・妊娠期は食事が乱れやすい時期でもあるため、「葉酸だけ」よりも、関連栄養素をまとめて補いたい方に向く設計です。
4. 「ビタミンAが心配…」という方へ
妊娠中はビタミンAの摂りすぎが気になる方もいます。
エレビット公式では、ビタミンA(レチノール)は配合せず、β-カロテンを配合している旨が説明されています。
5. 飲み方:いつ・どう飲む?
薬ではないため厳密な時間指定はありません。基本は以下の考え方でOKです。
- 目安:1日3粒
- 3粒まとめてでも、朝昼晩に分けてもOK
- 飲み忘れが心配なら「朝食後」などルーティン化がおすすめ
6. 飲み合わせ・過剰摂取の注意点(ここが一番大事)
① 他のサプリとの“重ね飲み”に注意
葉酸の耐容上限量(UL)は、通常の食品以外(サプリ等)に含まれる葉酸に適用されます。
目安として、30〜64歳の上限は1,000µg/日(通常の食品以外由来の葉酸)です。
エレビットは葉酸800µgのため、別の葉酸サプリ・マルチビタミンを足すと上限に近づきやすい点に注意しましょう。
② 相談した方がよいケース
- 持病があり治療中/薬を服用中
- 貧血治療などで鉄剤を処方されている(エレビットにも鉄が含まれるため)
- サプリを複数併用している(成分の重複確認が必要)
7. まとめ:エレビットが向いているのはこんな人
エレビットは、妊娠に向けた体づくりを栄養面からまとめて支えたい人にとって、心強い選択肢です。
おすすめのタイプ
- 妊活を始めたばかりで、まずは基本の栄養を整えたい
- 食事のバランスに自信がなく、栄養不足が不安
- 葉酸だけでなく鉄やビタミン類もまとめて摂りたい
葉酸は「妊娠に気づく前」から意識することが大切。
ただし、サプリは重ね飲みで摂りすぎになりやすいので、いま飲んでいるサプリの成分表示も確認しながら、自分に合う形を選びましょう。
